東京散策 ①靖国神社

靖国神社に参拝

東京で就活しているので東京散策をと思い立って、靖国神社に参拝してまいりました。

もともと第二次世界大戦前後の時代が大好きで、1人で靖国神社参拝はひそかに願ってたのでとても嬉しい。いざ、鳥居をくぐりませう。

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噂によると、この「下乗」から先は結界が張られているらしく、一般の霊は入れないとか。

霊感なんぞ無縁な私だけど、入った瞬間の澄んだ空気と何度か気温が下がる感覚は肌で感じた。とても厳かな雰囲気である。

きちんと本堂にお参りし、一番の目的である遊就館へ一直線。10年ほど前、家族で来たのが最後で記憶化少々薄れていたが、小学生だった私には何か衝撃的な印象を持ったのを覚えている。

さて早速遊就館の中へ!

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入館してすぐ見えるのは零の模型。ずっと来たかった思いを胸に高鳴らせどんな学びがあるのだろうと自らも身を引き締める思い。

 

入場料の800円を払い、いざ中へ!

 

終始鳥肌がとまらない

そもそも歴史特に日本史が大好きな私からすればたまらないこの空間。神武天皇の時代から導入されていて、日本書紀やら古事記に記されていることは事実なのだろうかと改めて思ったり、

メインは江戸幕府から倒幕、明治維新そして近代に。歴史とはとにかく面白くて、だれがどう奔走してこの国を作り上げたのだろうと考えるとたまらない。高杉晋作の絶筆から坂本龍馬直筆の手紙。すべてに彼らの重みを感じて序盤から感動しっぱなし。

 

そしてついに第二次世界大戦の展示室に。

 

どの展示室もすばらしものだったが、特に大戦の展示室の空気はどこよりもひんやりとそしてどこか悲しささえ感じられる空気だった。

 

個人的に一番考えさせられたのは、若者たちの遺言がある部屋。

一枚一枚すべて拝見させてもらった。見た瞬間から涙を止めることができなかった。

 

「もう一度あなたの腕に抱かれて眠りたい・・・・」

「もう一度隣に寄り添い他愛の話をしたい。そのときはそうかそうか、頑張ったなと褒めてください。」

「八十になった私を見て、どちら様なんて言わないでくださいね、待っていたよと前のように暖かく迎えてください・・・・」

夫が戦死し未亡人となった女性たちの天への手紙。

 

「君かいるだけでどんな苦しみも耐えられて幸せだ」

「君たちのためにお父さんは立派に戦いお土産にするよ。左様なら。」

「私なんかのため泣くならばお父様、お母様、色々とありがとうございました。こんなので死んでしまう弱いやつと思ってください。」

戦場から家族、許嫁、妻に送られる愛の溢れる遺書。

 

手紙の一文字一文字から溢れる愛が胸に痛かった。こんな美しい文章を自分がもう数時間のうちに死ぬと分かっていて書けるものなのだろうか。自分の命を犠牲にしてまでも最後は愛する人々に思いをはせて筆をとった彼らには感服しかない。

一番印象に残ったのは、あまりにも美しく熱い恋文だった。

出会いから熱い手紙をかわし愛を育んだ二人。結婚生活たったの1年で戦場に駆り出され戦死した夫の手紙は今まで見たことのない愛と寂しさ、そしてはかなさを纏っていた。

 

私には到底説明できそうにもない 

とにかく胸が痛くて 

小学生の時感じた衝撃の何百倍の衝撃が身体を走った。

 

私の家族の話

実は私の祖父の兄弟は第二次世界大戦でなくなっている。一人は鹿児島鹿屋基地から飛行部隊の隊長として沖縄に食料補給のために向かった時、敵国に撃ち落とされ散華した。彼はきっと戦闘機と共に沖縄の海に眠っているのだろう。

彼ら兄弟の名前は見つけることができなったが、魂は二人とも靖国に帰ってきているだろう。私もきちんと挨拶し合掌した。

 

繰り返してはいけない

遺影が飾られている部屋を回っているとき、ある高齢者たちに出会った。

1人の男性は1枚の遺影を前に目を抑えて泣いていた。何かを語りかけていたようで近くに行くとこんなことを言っていた。

「死んでも死にきれねぇよなぁ」

戦友が死んで何十年もたってもいまだにこんなに苦しんでいるのかと思うと苦しくなった。

 

また別の女性の高齢者たちは知り合いの男性を見つけた様子で

「写真じゃこんなに改まっちゃって。もっとハンサムだったわよね~。」と笑顔と涙が混じった顔で遺影を撫でていた。

彼らの姿を見た時、

遺影でどこか遠くに感じていた戦没者たちが、確かにあの時代生きていて、彼らがそこにいたのだという何とも不思議な現実味をおびていた。

何十年も経った今でも心に傷を深い傷を負って生きている遺族の方々の気持ちは私が想像できるものではないと重々承知している。

 

ただ、彼らの悲しみに触れ、散っていった彼らの意思はずっと語り継がれなければならない。

 

時間はいくらたっても、戦死した人々の未来を思う気持ちは変わらない。

時代が経って記憶は薄れても、戦争という歴史と事実は変わらない。

 

何ともありふれた言葉締めくくってしまうが、

戦争は絶対繰り返してはいけない

そう改めて学んだ一日だった

 

おわり

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